【上の製品はドラゴンフライ】
フルサイズ(ニコンだとFXフォーマット)をカバーする交換レンズ、
Irix(アイリックス)11mmF4をこのたびキャッシュバックにつられて買ってしまいました。
実はこのレンズは4月にも借りて気に入っていたのですが
コロナ騒ぎで慎重に支出をコントロールしていたので今になったわけです。
日本での正規代理店はKPI、ケンコープロフェショナルイメージングという会社です。
そう、ケンコー・トキナーの関連会社です。
いままでシグマの12-24mmというズームレンズ(初代)を使っていました。
*アドバンスドフォトシステム・クラシックの略称です(笑)
サイズだったので手持ちのフルサイズ用レンズでは画角が狭くなってしまい
18~36mm相当の広角レンズとして使おうと思ったからです。
もうだいぶ前ですね。
手持ちの超広角レンズは16mm魚眼、トキナー17~35mmズーム、PCニッコール19mmです。定番のニッコール12~24mmズームがどうしても買うチャンスがなくて今に至りました。どうしてももっと広角が欲しかったのです。
Irix11mmF4レンズはスイスで設計され韓国で製造されています。
デザインも機能性能も優れていると思いました。
外装が樹脂で軽いドラゴンフライと金属製のブラックストーンがありますが
3万円くらいの差があります。前回はドラゴンフライだったので軽かったのですがやや頼りなさを感じたので金属外装を選びました。
このレンズ、マニュアルフォーカス専用です。
手ぶれ補正も内蔵しません。普通のフィルターも前面には付きません。
でも何よりも狭い空間を広く写すことは魅力であり、強い遠近感の誇張もできます。
シグマで一番困ったのが逆光に対して強く広範囲なゴーストが出たことでした。
歪曲がとても少ないのは良かったのですが、ゴーストやフレアーはなかなかパソコンでも修正できません。
Irix11mmF4は現代のレンズらしく逆光でも抜けが良くコントラストが高い描写です。
超広角レンズでは太陽や室内では強いスポットライト等が画面内に写りこむことが多いので逆光に弱いレンズは使えません。
超広角レンズはむつかしい。
広く写りすぎてしまうので散漫で寂しい絵になってしまう可能性が大きく
遠近感の誇張はかなり激しいです。
心して作画しないといけません。
実際に自分のものとしてニコンZ6にマウントアダプター(純正のFTZ)を介して装着します。Z6はボディ内手ぶれ補正ができるのでボディにレンズ情報(焦点距離と開放絞り値)を入力すれば多少のブレは防げます。
そしてミラーレス機ならピント合わせも簡単だろうと思ったのがそうではありませんでした。開放値がF4なのと1m先のものでも小さくみえるのでEVFや液晶画面を拡大しながら正確なピント合わせ作業となります。
※Z6につけて約50m先の木にピントを合わせると距離目盛は2m!液晶画面拡大して合わせましたけど。やはりマウントアダプターのせいか?でもどうしてOtusは合うの?
最初は適当にピントリングの目盛りで2mとか無限大とか合わせていたのですが
帰宅してパソコンの画面で見たらほとんどピンボケでした。
例えば1mの被写体は70センチの目盛りの位置じゃないと会いません。
50mくらい離れた遠景は2mの位置です。
この時、ZEISSのOtus1.4/28レンズでもチェックしたのですがOtusは実際の撮影距離と
目盛りがほぼ一致していました。
う~ん、これは調整不良化と思ったのですが翌日D850のボディで試したところ
今度はほぼ許容範囲でした。もちろんOtusも更にぴったりです。
これはどういうことなのでしょうか?
マウントアダプターつけたZ6に誤差があるならどうしてOtusは問題なく使えたか?
まだ不明です。
下の画像はD850につけて0.7m、1m、12m、50mの被写体にライブビューで拡大してピント合わせしたときの距離目盛。ピントは絞り開放で合わせている。Otusは1.4.
※1mと12mは合格。近距離は誤差が大きいようです。
なお、このレンズはピントリングの位置を調整するため、ユーザーでもできるような機構を採用しています。
今回の僕の例ですとZ6に合わせちゃうとD850ではずれてしまうことになります。
仕事のメインカメラはD850なのでこのままにしようと思っています。
絞り開放から使える描写力ですが解像度が一番高くなるのはF8~11の間の様です。
とにかくこのレンズが活躍できる日が早く来てほしいですね。