オーディオ用ケーブルがバラバラ入った段ボールがあります。
そこに1.5mほどの片側が切断されたままのケーブルが2本。
他方にはXLRコネクターの3ピンオスが取り付けられています。
このままでは役に立たないので、XLR3ピンメスを取り付けることにしました。
最近は安いノーブランド品もありますが、精度悪く、半田付けの際の高温に絶縁材が弱くて2度と使いたくありません。
今回はNEUTRIK(ノイトリック)社のコネクターを使います。
このコネクターを発明したITT CANNON社のものを1,000円近い価格で買ったような記憶があります。NEUTRIKはその半額です。黒くてかっこよい。
長いケーブルは何本かありますが、1.5mがあれば意外と重宝します。
さて、最初は皮むき。外被はカッターナイフで力を入れ過ぎないように剥きます。
長さ23mm分内部を露出させます。
次に半田付け前の線材の処理を。このケーブルはTOMOCAのL-2B60、1m100円弱のものですが、普及タイプの定番品です。直径は6mm、シールド線の網の密度も高く、薄い紙と綿糸で内部導体が保護されていて、なかなかしっかりしています。
これを剥いて、整えてゆくのが大変。
シールド線には被覆をかぶせる必要はありません。それはNEWTRIKコネクターの内側に樹脂のスリーブがあるから。ITT CANNONのように金属だとショートの危険があります。だから。
次に半田付けです。部品やケーブルが固定できると作業が楽です。はんだごては30Wを使いました。
※スレーブではなくスリーブです。
はんだごてが樹脂のコネクター部品に触れて少し溶けて形が変形しました。
これはカッターで形を整えないとケースに入りません。
半田付け作業、下手になりました。目が見えないのです。
高齢者になると目のピントが合わないだけでなく、フォーカス時間が遅いと感じます。ダイナミックレンジや視野も狭まるし、解像度が低下するのも困ったものです。
とりあえず完成。NEUTRIKはネジで止めなくても済むので組み立ても楽です。
またテスターで導通とショートしていないかの確認もします。
さて、お試し。
久しぶりに眠っていたベリンガー(ドイツっぽいが中国製)のB-2PROという有名なあのマイクに外観が似ている、このマイクでまずテスト。ミキサーもベリンガー(笑)。ベリンガーは低価格がウリです。2002年に2本新品で3万円台で購入、高域がやや強調されますがイコライジングで何とかします。高音が聴こえづらい高齢者にはちょうどよい?
これファンタム電源が必要ですが、最近のフィールドレコーダから供給できます。ローカットや-10dbのパッドもあり、指向性も3パターンから選択できる優れものです。上みりゃきりないからね。ちゃんとミキサーまで出力されました。
次に先日入手したソニーのECM-54です。ファンタム電源は初めて48Vを試します。
ドキドキ・・・
こないだはECM-280よりこちらの方が感度が高いと書きましたが、今回はB-2PROの方が圧倒的に高感度です。今度は両者をフィールドレコーダーで試してみよう。
簡単な工作でしたが必要なものを作れただけでうれしいものです。
もともとアメリカのITT CANNONという会社が1915年にできまして、電源用のコネクターが発展して音響機器用となったようです。ロック機構が特許でそれが切れた1976年にリヒテンシュタインでNEUTRIK社がこのコネクターを作って売るために創業。その後進化を続けて今のシェアは7割だそうです。ITT CANNONの方が頑丈そうに感じますが、ねじ止めなど面倒だし銀色は目立ちます。ITT CANNONのXLRコネクターは座間の工場で作っているそうです。
動画用のBOYAワイヤレスマイクに始まり、業務にあまり関係のないものまで増えてしまった。マイクロフォンもデシケーター(カメラ用語ではドライキャビまたはオートドライ)に入れて保管が望ましいのです。