下町写真家、今日もはよから起きてみたけど

日本の写真家です、報道に行くつもりが物撮りに。

ギア雲台のお話、Benroプレシジョンギアヘッド(3ウェイギア雲台)を導入

僕の撮影作業の多くは製品撮影。

「物撮り」と呼ばれるジャンルです。

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撮影に使う機材は高画質のデジタルカメラ、アオリ機構があるレンズ、

複数のストロボ照明、他スタンド類やレフ板など多種あります。

そして重要なのはカメラを固定する三脚。

三脚は脚と雲台の2つの主要部分から成り立っていますが

雲台は自由雲台や3ウェイ雲台、ジンバル雲台など被写体に合ったものを使います。

僕はギア付雲台をメインに使っています。

 

ギア付雲台は回転、前後、左右の動きをツマミを回して精密に希望する位置にセットできるものです。ウォームギアを使っているのでロック機構が無くても止めた位置で固定できます。

 

物撮りでは構図の決定や長時間露光に便利なこの雲台が能率よく作業できます。

ちなみに集合写真の撮影でも活躍してくれます。スポーツ競技の撮影には向いていません!

 

前置きが長くなりましたがいままでマンフロットの小型ギアヘッド

「ギア付ジュニア雲台410」を愛用してきましたが1台目に続き2台目もギアのガタが大きくなり使用に耐えなくなりました。この機構は長く使ったり衝撃を加えるとガタが発生してしまうようです。

そこで次なる雲台を探していましたがそれほど大きくなくてもよく、軽量なものを探していたらBenroのプレシジョンギアヘッドGD3WHに行き着いた次第です。

 

マンフロットの3ウェイギア雲台X-PROとLEOFOTO G4はそれぞれ1週間ほど使用した経験から両者とも僕の使用方法には向かないことがわかっていたので今回は見送りました。

X-PROは長いレバーが輸送時や使用時に邪魔になります。でっぱりは少ないほうがありがたいのです。でも動作させる際はとても使い易いのですが。

G4は高級感がありとても滑らかな動作なのですが粗動調整がなくて僕の撮影作業ではスピーディな変化についてゆきません。高価格もネックとなりました。

 

以前から知っていましたが使用したことが無いので怖かったのですが

GD3WHは消去法で決まった感じなのです。信頼性や耐久性はまだ未知数です。

見た目などこれまで使ってきた410とすごく良く似ています。

一番の違いは重量で、3割ほど軽くなりました。脚の上の重量は軽いほうが安定性があります。そして運ぶ際にとてもありがたいのです。

※ヨドバシドットコムでの価格

Benro GD3WH  31,680円 (Amazon10,849円!)

Manforotto 410  36,500円

LEOFOTO G4  68,200円

Manforotto X-PRO  25,100円

では写真による徹底比較をご覧あれ~

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※GD3WHの台座部分の直径はだいぶ小さくなっています。重量差も大きいですね。

410はずっしり感が半端ないです。

 

410のカメラプレートロックレバーの一部分はぶつけて折れてしまいました。

この部分はかなり出っ張っていてアルミ鋳造部品なのでもろいですね。

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プレートカメラに取り付けるシュープレートですが410はかなり大型。中判以上のカメラ用の感じです。GD3WHは水色で爽やかな印象のアルカスイス互換です。カメラへの取り付けもコインなどは不要です。ゴムも以前の同社製品より滑りにくいものになっていました。

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シューの取り付けはツマミを回してロックアンロックしますがツマミの回転角度や動作感が良い感じです。意外・・・

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両者の大きな違いの一つがノブの形状です。410はなめらかで指にもやさしい形状、GD3WHは尖った形状で操作していて痛みを感じます。これは慣れるしかないかな?

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水準器が410では円形が一つでしたがGD3WHは3つも。でも気泡が小さすぎて見づらいかな。

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表面の仕上げはマットなブラック塗装でさらさらした触感です。これも軽く感じる要因?

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僕が必ずのように使っているベルボンのクイックシューQRAをつけてみました。

QRAはマグネシウム製で軽量で着脱が凄くスマートにできるので長年愛用しています。

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実際にカメラに取り付けた両者の比較画像は、

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410の方が可動範囲は広いようです。

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GD3WHはこれから使ってゆくので不具合など発生する可能性があります。

410は銀塩中判カメラ時代に適合した雲台だと感じました。近年の小型軽量なカメラにはややヘビーになってしまいました。素材など検討して新たな製品を望みたいと思います。それにしても僅か400グラム軽くなっただけで三脚全体の使用感が軽くなることに驚いています。