ニコンの一眼カメラ(レンズが交換できるカメラ)は大きく分けてDシリーズという一眼レフカメラとZシリーズというミラーレスカメラの2種類があります。
簡単に言えばミラーレスは小型軽量。取り付けられるレンズが以前とは変わりました。
私は長くDシリーズ(一眼レフ)とその交換レンズを使ってきたので、ボディは10台以上、レンズも30本以上所有しています。
その環境から新しいZシリーズのボディを導入するのは大きな賭けでもあります。
とはいっても、機材関係の審査員や写真講師をやっている以上新しい機材を拒むことはできません。ましてや仕事の現場でもクライアントは新しい機材を使っている写真家に仕事を任せたいでしょう。
ということで、最初はZ6を購入し交換レンズはマウントアダプターで以前からのレンズを使っていました。で、たまたま余裕があったので、Z9を購入したのが2年前。更に今年はZ9とほぼ同じ画像が得られるZ8を無理して導入しました。そして新しいZ専用レンズも3本揃いました。思えば怒涛のミラーレス化です。
さて、Z8は小型軽量ゆえに「大きく重く高価なZ9は不要」論があちこちから聞こえてきます。確かに出てくる絵は同じと考えてよいでしょう。機能もほぼ同じです。
が、細かい点はかなり違います。やはりZ9は必要なのです。
あまり言われていない、Z9の有利な点を挙げましょう。
・バッテリーが長持ち
電圧が高いほうがシステムを動かすときは有利です。スピードや余裕が違います。
容量も大きいので撮影可能枚数も増えます。もちろん上のバッテリーの方が大きくて重くて高額になりますが。
・発熱が少ない(放熱が良い)
Z8は使っていて左手側のボディの下が熱を持ちます。Z9はあまり感じません。デジタルカメラの大敵は熱です。大きなボディは放熱に有利となります。ソニーもα9系はもっと大きくしたほうが良いとずーと思っています。
・上面の液晶表示の見やすさ
以前から何となく感じていたのですが、斜め後ろからZ8のボディ上面にある液晶表示が見づらいのです。コントラストが低い!今日同条件でZ9と比べてびっくり。Z9流石です。Z8の説明会のときに私は質問しました。「上の液晶表示はZ9と同じですか?」。「そうです」という返事でした。
という感じで電気的性能は一緒だとしても信頼性や機構などはけっこう差があるようです。
重くて大変ですが快適に撮影できて失敗を減らしたいならメイン機種としてはZ9を選ぶべきでしょう。